英語が苦手な日本人、このままでいい?!

先日、私が起業したばかりの頃にお世話になった、ある重機メーカーの購買担当の方と3年ぶりくらいにZoomでお話をした。話題は日本人エンジニアの話から、日本人の英語ベタの話に移って行った。

私は英語がすごく得意なわけではないが、仕事上でも友人との雑談においても特に問題なく話せている。小学生の頃に父がアテネに駐在し、最初の1年半はアメリカンスクールに通っていたためか、20分くらい英会話をしているとだんだんと自分が英語脳になっていくのが分かる。考え事も英語になってくるからだ。でも、3回くらい受けたTOEICは最高600点弱くらいしか取れなかった。とても最後まで終わらないのだ。

私は中国に駐在していて、仕事では中国人の日本語通訳を介してほとんどの仕事をしていた。しかし、職場や協力会社の人の中には日本語のできない人も多くいるので、その人たちとは英語を使って会話をしていた。つまり、日本語のできる中国人がいる環境であっても英語は必須なのである。

ちなみに、中国には4年半駐在し常に先生について中国語を勉強していたが、中国語で仕事ができるレベルには到底及ばなかった。友人との雑談レベルまでである。

中国の友人と植物園に行ったときのこと、もちろん、その友人とは何の問題もなく中国語で雑談をしていた。植物園の入り口に入場料の料金が2つ併記してあった。おそらく、高い方は園内の特別は庭園みたいなところにも行けるらしい。友人に、この2つの料金の違いは何かを聞いてみた。もちろん友人は書いてあるとおりに説明してくれたのだが、その説明が全く分からなかったのだ。この友人とは、今日も問題なく雑談ができているのに、何で全くこの説明が分からないのか?つまり、雑談レベルでの会話と情報をしっかりと伝える会話では、全く異なるということがこのとき初めて実感できて、驚いたことを覚えている。

中国語の話にそれてしまったが、中国において英語のかなり苦手な日本人は多くいる。出来な過ぎて帰国した赴任者もいる。この日本人の英語力の無さが、海外での日本人の評価にももちろんつながっているのに、なかなか学校での教育は変わっていない気がする。小学生から学校で英語を勉強するようになり、先生も英語圏の人が最近はいるようだが、あくまで試験前提の英語の勉強ではとても海外で通用するとは思えない。

ちなみに私の中国での職場では、日本語を流暢に話す中国人は英語はその日本語力以上にある人が多かった。もちろん日本人より上手な英語だ。

話が戻って、企業したときの購買担当だった人との話に戻る。

私はもちろん、日本人エンジニアはもっと英語力を高めないと、海外での評価が低くなってしまうことを自分の経験から力説したが、この購買担当の人は次のような面白い見解であった。

英語力がアップして、問題なく仕事ができるレベルになると、日本人エンジニアは海外に流出してしまって、戻って来なくなると言うのである。現在の中国人の若者で、海外で勉強してから帰国し中国をリードする「海亀族」と言われる人のように、海外に流出してもさらにスキルアップして日本に戻ってきて日本の技術力アップに貢献するのではと私は意見した。しかし購買部の人は、日本に戻ってきても、日本の方が待遇が悪いから、戻って来ないでしょうと言うのだ。待遇とは、社内での役職や給与のことである。確かに、日本に帰国してそれらがアップする話は聞いたことはなく、一般的に日本の戻っても給料が下がるのが一般的である。日本の物価も今は安い。

つまり、大リーグの選手のようなものである。最近では、田中将大であろう。海外で十分に力を発揮して、そろそろ力尽きてきて、日本の戻って来るのである。「海亀族」とは違う。

こう考えた場合、英語が出来なく海外に行きたがらないで、日本国内で技術レベルを上げていってもらった方が、日本としては、良いことなのかもしれない。ちょっとネガティブ感のある見解であるが、以外に的を得ているかもしれない。

この話が的を得ているか否かは、よく分からない。しかし、日本人の英語力が低く、もっと英語ができることに越したことはないと私は思う。

今、日本という国は、ものづくりの分野において海外からの魅力は落ちている。つまり、海外の国々が日本と一緒に仕事をしたいと思わなくなってきているということである。その結果、中国やアジア圏の国々が日本語通訳を用意しておいてくれる日もなくなるのでは、とも私は思うこの頃である。

次回は、英語って、言葉ってどうやったら効率的に覚えられるの?、、、に関してお伝えします。日本の英語教育の問題点も理解できると思います。

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