過去に私がご支援した企業に次のようなものがありました。
A社:「子供向けの製品を作りたい。法規制があるらしいが、よく分からない」
B社:「お客さんのところに届いたら、ギアが外れていた。何の試験をすれば良かったのか?」
C社:「生産が始まったが組みにくいと言われた。設計を変更して欲しいと言われたが、今さらだ、、、」
D社:「売れれば売れるほど損する。設計を始める前にコストは分からない。どうすれば良かったのか?」
A社は安全性、B社は信頼性、C社は製造性、D社はコスト管理の知識が無かったばかりに、とても初歩的なところでつまずいてしまいました。どんなに安くて簡単な製品でも、たくさん作って市場で販売するには正しい製品化の知識が必要です。それらを知らなかっために、B社は修理品を大量に抱え、設計者がその全てを設計の合間に修理することになり、D社は設計のやり直しをしました。どの企業も、多くの時間と多額の費用をムダにしてしまったのでした。
また、ベンチャー企業が設計者を採用して製品化を行いなんとか製品化は出来たのですが、その改良品を作ろうと思ったところ既にその設計者はいなく、設計データと検証データがどこに管理されているか分からなく、結局また一から考えて設計を行うことになった事例もありました。設計資産の大きなムダになったのです。
大きな志を抱き、多額の資金を調達して膨大な時間を費やしてモノづくりを始めたのに、とても残念なことです。そのようなことにならないために、正しい製品化の方法とそれを持続的に行う方法をお伝えしたいと思っています。