「日経ものづくり」11月号にコラム掲載

「日経ものづくり」の11月号に
コラムが掲載されました。

 不良品の発生を回避するためには、量産開始前にすべきことと量産開始後にすべきことの2つがあります。中国の部品メーカーならでは発生しがちな2つの不良を例に挙げながら、これらのことをお伝えします。

 中国のプレスメーカーではプレス部品のダボの根元にクラックが入る場合があります。クラックが広がりダボが脱落してしまうと導電物として製品の内部に混入し、基板をショートさせてしまう可能性があり非常に危険です。

 また樹脂部品同士や樹脂と板金部品などを合わせて固定する場合、溶着という方法がよく用いられます。私はこの加工を中国の成形メーカーで何度も行ったことがありますが、一回足りとも綺麗なドーム状に溶着ができたことはありません。綺麗なドーム状にならない溶着不良だと強度的な問題でドーム状の溶着部が脱落してしまう可能性があります。

 これらの不良が発生する一つの原因としては、ダボや溶着形状の詳細寸法を図面上に記載していないことが挙げられます。「機能すれば問題ない」の中国人の国民性によって、中国の部品メーカーの担当者の判断基準で出来具合が決まってしまうのです。また修正依頼をしても、それらの出来具合のレベルに関しての位相がなかなか合わず、修正完了までに長い時間を費やしてしまうことがあります。

 プレス部品のダボの根元のクラックは目視ではなかなか見つけにくいため、プッシュプルゲージを用いてある一定の力でダボを裏面(凹面)から押し、脱落しないかを確認します。そして脱落するダボに関しては金型修正を行います。  樹脂の溶着不良に関しては、溶着機のコテ先の高さ違いや曲がり(斜め)の修正をします。8箇所を同時に溶着する部品を担当したときは、修正が完了するまでに3日間を費やしたことがありました。プレス部品のダボも樹脂の溶着も修正には長い時間と労力が必要です。どちらの不良も私の日本での設計経験では、一度も発生したことはありませんでした。中国でのモノづくりにおいては、これらのような不良があることを知らないでは見過ごしてしまう可能性があります。

 この続きは、お時間あったら本屋で立ち読みして下さい。

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