モノづくり企業をご支援している中で、「製品化」というハードルを超えられないベンチャー企業がとても多くあることを知りました。また、持続的に製品化するのにあたり、大切な設計資産を十分に活かせていない企業もあることを知りました。せっかくの高い志を持ち一生懸命に資金を集め、素晴らしいアイディアを製品化しようとしているにもかかわらず、このように多額の資金と時間をムダにしている現状はなんとかしなければならないと思ったのでした。
ソニーで駐在を含め7年間にわたって中国で部品や製品を作製している間は、中国メーカーの数多くの中国人と一緒に仕事をし、失敗を経験しながらも多くのトラブルや不良品の解決をしてきました。その経験から、中国で仕事上のトラブルや不良品が発生する原因が、実は日本人特有の仕事の仕方に多くあることが分かったのでした。グローバルで仕事をすることが当たり前の現在の世界の中で、多くの日本のビジネスマンや技術者にお伝えしなければと思いに至りました。
これらのことから、私の29年間ソニーで培ってきた製品化の設計ノウハウと、7年間の中国でのモノづくりノウハウで多くの企業をご支援することによって、世界で一目置かれる日本人エンジニアの育成の一翼を担いたいと考えました。
この思いの根底には、陽の目を見ていない路地裏にあるような日本の良い製品や高い技術を世界に広めたいという気持ちもあり、「路地裏」の「裏」を取り「ロジ」としました。ロゴは上から見た路地裏をイメージしました。近い将来に、テレビ東京の技術情報の多いWBSのコメンテーターとして、日本の製造業の応援ができればと思っています。
ロジ代表 小田淳