「中国ものづくり」研修のパワポを一部公開!

中国で部品や製品を作った経験のある方のほとんどは、不良品や仕事上のトラブルに見舞われたことがあると思います。対策を取ったり、お互いに話しあったりすれば解決する問題も多くあるのですが、いくら対策しても不良品が減らない、話し合いや注意喚起だけでは同じトラブルが繰り返されるといったことはないでしょうか?

このように改善しなかった場合、日本人としてはできる限りのことはやり尽くしているので、たいていは中国人のせいにしている場合が多いと思います。しかし、駐在して中国と密に5年以上は仕事をしている人は、ほとんど異口同音に次のように言います。それは、、、「まあ、7割以上は日本人に問題があるんだよね」なのです。 中国に10年近く駐在した経験のある人は、「10割、日本人かな」という人もいるほどです。

また、中国経験が浅い日本人の中には問題を全く起こさないで仕事をしている人も実はいます。上の話と併せて、これらはいったいどうしてなのでしょうか?これらのような確かな事実があるにもかかわらず、中国人とのトラブルの原因にしっかりと向き合わず、「中国人はいい加減、仕方ない、無理!」と諦めている人がいることはとてももったいないことと思っています。

日本人がかなり特殊な仕事の仕方をしていています。特に製造業ではそれが顕著に現れています。日本人は、自身ではなかなか気付きにくい原因がそこにはあるのです。この研修では、その日本人の特殊な仕事の仕方が海外では通用しない理由と、グローバル社会ではそれをどのように改善していけば良いかをお伝えします。

ここでは、研修パワポの一部をご紹介したいと思います。

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不良品や仕事上のトラブルを多く起こす日本人は、皆同じことを言います。それが上のパワポの3つになります。そして、その原因が中国側にあるとしてしまっているのです。中国人のせいにしても、何も前進しません。日本側が何かアクションを起こす必要があります。日本人に多くの原因があることは分かっているのですから。まずは、その事実をしっかりと理解する必要があります。これからのグローバルでの仕事が当たり前の社会では、必須と考えています。

 

ものづくりのトラブルは、最終的には不良品となって現れます。量産品質の問題を解決する基本は「品質管理」となります。この種の本はとてもたくさん出版されています。しかし、これらは中国の工場に改善を促すものにはなりますが、日本人が何かを改善するものではありません。そして不良の真の原因は、量産が始まるずっと前段階にある中国人とのコミュニケーションや情報出しの時点で既に存在しているのです。日本人はそれに気付いていないだけなのです。

 

海外に初めて進出する場合、最低限理解すべきことがあります。私たしが海外旅行に行くときは、ガイドブックを買います。そのガイドブックをよく見て下さい。電源や通過、気候などの「ヒト」の生活に関すること、会話の「コトバ」に関すること、そしてメインは観光地やホテル、食事などの「モノ」に関することが書いてあります。それを、ものづくりに当てはめると上のパワポのようになるのです。研修は、これらの3つをベースに据えながら進んでいきます。

 

上のパワポは、「ヒト」の”国人性の違いによる仕事の仕方”の中国人と日本人の違いを説明したものです。中国企業と一緒に仕事をしている日本人の不安として、「窓口の日本語通訳に伝えたけど、社内で担当者にちゃんと伝わっているかよく分からない」というものがあります。日本人には報連相という言葉があるとおり、社員はお互いにちょっとずつ情報を共有して仕事を進めていきます。左の、集合の2つの輪が交わっている感じです。しかし、中国人は右のように離れているか、接しているくらいの感じです。では、この現状の中でどう仕事をしたら良いのでしょうか?

 

日本人は「そもそも」、「すじ 」、「べき」論的な思考が強く、それを仕事に持ち込みます。でも、それはその日本人が過去に経験してきたこと、上司や両親からなど言われてきたことによるものです。中国人が持っている「そもそも」、「すじ 」、「べき」とは違います。さらに中国人は現実主義であり、あまり過去の経験などにはこだわりません。今の目の前で起こっていることを重視します。これは中国人と日本人の、お互いにどうしても相入れない国民性です。これが「普通〜のハズなのに」の原因になるのです。

”国人性の違いによる仕事の仕方”は、これ以外にもまだたくさんあります。これは、中国人との関わり方ですが、中国企業との関わり方も知っておく必要があります。OEMやODMのことですね。これも併せてお伝えしています。

 

次は「コトバ」です。日本語の上手な中国人の日本語レベルを確認するために、上のパワポにある3つの言葉の意味を中国人によく質問していました。とっても簡単な日本語に感じますが、これら3つを全て知っている中国人はほとんどいません。もちろん全員日本語検定はN1、つまり最高レベルです。なぜでしょうか?言葉ってこういうものなのです。是非、この理由を知って欲しいと思います。

 

中国人との会話では、中国人の理解しにくい、知らない言葉がけっこう多くあります。「えっ、これ知らなくて今まで一緒に仕事してきたの!?」と驚くほどです。でも、仕事は言葉が分かっていなくても、それを知らずにどんどん進んでいってしまいます。これが「確かに〜と言ったハズなのに」の原因になるのです。でも、一語一語注意しながら話すのはとても大変です。仕事がなかなか進みません。でも、簡単な方法はあります。安心してください!会議の仕方、メールの出し方なども併せてお伝えします。

 

ここからは「モノ」に関する内容です。中国で不良品が発生してしまう原因、実ははっきり分かっています。どこで何故発生して、誰に問題があるのか、とても明確です。とっても基本的な原因ばかりなのですが、実はこれは日本人の特徴的な仕事の仕方が原因になっているのです。アメリカ人のアップルは、iPhoneを中国で既に10年以上作り続けています。製品の組み立ても部品の製造も中国で行っています。繊細な組み立てと高品質の部品ばかりです。なで、それが可能なのでしょうか?

 

製造ラインで品質を左右するものの一つとして、”治具”があります。中国では中国人の国民性のために、これが日本以上にとても大切です。しかし、これも日本人の仕事の仕方の特徴で、この治具がしっかりと日本人設計者や品質管理担当によって確認されず、中国メーカー任せになっている現状があります。どうしてでしょう?どうすれば良いでしょうか?

 

これは、製品や部品の製造の仕方、手順を記載した”作業標準書”です。とても大切な資料なのですが、実はこれも中国メーカー任せになっています。自社の設計した部品がどのように作られているかは、絶対に把握しておく必要があります。不良品が発生しても、どうやって作っているか知らなければ、対策のしようがありません。

 

中国では、思いもよらないところや原因で不良品が発生することもあります。それは、QC工程図や作業標準書にも記載のないところで発生します。よって、これの対策はとても大変です。通常はない作業に原因があるのですから、原因究明がしにくいのです。どうしたらようでしょうか?

ここからは、製品化プロセスの中でトラブルが発生するのを防ぐにはどうしたら良いかをお伝えします。上のパワポは、部品メーカーの選定方法に関してです。部品メーカーは購買部の担当者が見つけてくることが多いと思いますが、中国の関連会社の購買担当は、これから作ろうとしている部品をちゃんと理解していますか?日本の購買担当は、中国の部品メーカーをしっかり確認していますか?懸念がある場合は、自分で見に行くしかありません。その方法をお伝えします。

 

図面はものづくりにおいて、日本人が中国メーカーに出す資料として最も大切なものです。その図面は中国人が間違えなく理解できるようになっていますか?曖昧な指示はありませんか?実は、日本人の書く図面はとても曖昧なものが多くあります。日本人同士では理解できるのですが、中国人には、理解できない内容はたくさんあります。上のパワポはそれを演習で知っていただきます。

 

上のパワポは、見積依頼の仕方と見積明細書の見方をお伝えするものです。日本でのようには見積依頼はできません。きっと、何回もメールのやりとりが続き無駄に時間がかかってしまったり、本気の見積価格を出してもらえなかったりします。いい加減な見積もりを入手して部品を発注してしまうと、のちのちメーカーとの信頼関係が崩れてしまい、次の発注につながらなくなってしまうことがあります。見積依頼には、ノウハウがあります。しっかりと詳しくお伝えします。

 

最後はちょっと悲しいお話です。日本の製品、メーカーは相変わらず中国人にとっては憧れになっています。しかし、現在は中国ブランドの信頼性が上がり、だんだんと日本ブランドの影が薄くなりつつありますが、、、実は”日本人”ということに関しては、中国人にとって決して尊敬される存在ではない現状があります。その理由は何でしょうか?日本には良いものがたくさんあって、旅行などで日本に触れたい人はとてもたくさんいます。なのに何故?中国に駐在していると、その理由がよく分かります。研修の最後には「一目置かれる日本人になるには」をお伝えしています。

この研修の内容の基本は中国が対象ですが、日本人が特殊であり変わっていく必要があるという観点でお伝えしているため、中国以外の国でも通用する内容となっています。また、前半の「ヒト」と「トコバ」に関しては、昨今の日本の社員の年齢差やリモート業務に起因する、社内での認識のギャップを改善する方法として活用できます。国内、世界的にグローバル化を目指す企業にとってはとても役に立つ内容として評価されています。

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